ド素人が手組みホイールに挑戦 その1
Escape R3おそらく2013モデル、普段街乗り用に使っているクロスバイクです。いわゆる野ざらし雨ざらしの酷使。まあ汚い。色々な部位に痛みが出ているのは間違いなく、初期の頃のようなキレのある走りはなくなっています。
ホイールに特別振れは出ていませんが玉押しに虫食いを見つけました。回転も渋いです。十分な期間使いましたし、ホイールごと交換しちゃいます。
完組か手組か悩みましたが、いろいろ考えた挙げ句手組を選択しました。理由は後々。
とりあえずパーツ選びからです。
ホイールを構成する大まかなパーツはリム、ハブ、スポークの3つ。
リム選び
まずリムからです。今回はあまり尖ったものを組む気はないので、一昔前の定番Mavic Open Pro、昨今の定番のTNI(Kinlin)のAL22(XR200)かXR-300が候補でしょうか。中華カーボンなど楽しそうな物もありますが今回は無しで。
Open Proの価格は旧型で1万円前後、リム幅が広がりチューブレスになったUSTだともう少し上がります。予算オーバーです。ちなみに重量は430g程度なので超軽量ではありません。
AL22は現在4000円程度。軽く価格も安いのですが、リム内幅が13.3mmと細いです。例えばカンパのゾンダが少し前にモデルチェンジして17mm幅になりました。そのモデルチェンジ前でも15mmあり、それよりも細いリムです。
重量は393グラムととても軽い。完組でも軽量ホイールに使われるリムと同じぐらい。これに決めかけました。
しかし今履いているタイヤが25Cと少し太めなのと、これから太タイヤを試したいと思ってるので今回は見送りました。一般的には細リムで不便は無いと思います。25Cも履けないことはないでしょうし23Cでもなんの問題もありません。
そこで新しい選択肢としてTNI AL22Wです。比較的新しいリムで名前の通りワイドリムです。内幅は19mm、さらにチューブレスレディです。ただし重量が445gとなかなかの重量級。XR300と似た重量です。今回は選びませんでしたがオフセットリムも用意されてます(手組慣れしてる人にはこっちが本命でしょうか)。
今回はそこまで軽さを求めていないし、後々遊べそうですし。今回のリムは前後AL22Wで決まりです。
ハブ選び
ハブもある程度購入候補は絞られます。
Novatecを始めとする台湾系のハブ、Bitexなど色々。もしくはシマノ。予算に制限がないならインダストリーナインでもクリキンでも、はたまたgokisoでもなんでも。私の場合はNovatecかシマノの2択になります。
フロントからです。今回は24Hを予定しています。基本的にシマノでいこうと思っていました。しかし現在シマノのフロントハブで24H設定があるのは9000デュラハブだけです。
105やアルテグレードは32H、36Hのみ。何故か下位グレードのSora、ティアグラのRS300、RS400ハブには28H設定が用意されています。理由はよくわかりません。昨今の手組界隈でシマノ以外のハブが使われることが多いのはこの辺りも一因でしょうか。
というわけで、予算を飛び越えてしまうデュラハブは無理。他に24Hのないシマノは諦めることにします。
それではNovatecはどうか。少し調べたところA291SB-SLが出てきました。これはTNIのエボリューションライトハブと似たようなものらしいです。エボライトはのむラボホイールでも使われています。アリエクで安いです。これにしましょう。
次にリアハブです。これも後々書こうと思いますが、今回は32Hで組みます。32Hならシマノハブが選択肢に入ります。
デュラ以外はグレード間でそこまで重量差はなく、イマイチ違いがわかりません。価格もFH-RS400が約3400円、R7000が約5500円とそこまでの差が無い。とりあえず105のR7000にしときました、あまり深く考えないでサクッと決めちゃいましょう。
※ 後でどうせ8速運用だしフランジ幅も広いSORAで良かったのではと気づきます。勢いで適当に決めるのはやめましょう。
フロントハブA291SBと同シリーズのリアハブF482SBもあります。値段は約6000円、重量は230g程度。R7000ハブが368gありますから、比べると激軽です。ただフリーボディがアルミ製でスプロケがかじりやすいとか、単純に私がカップアンドコーンのが好きとかそんな理由でシマノにしました。
スポーク選び
手組でおそらく一番の知名度であろう、SapimのCX-RAYというスポークがあります。エアロ形状で、また軽く頑丈とのこと。無敵か。値段も一本380円、黒色だと更に100円ほど追加になります。仮に32本買うとそれだけで12000円程に、今回はちょっとパスです。気合入ったホイールを組む方は大抵こちらを使用してます。
もう少しお安くメジャーなもの、DTスイスでしょう。チャンピオン、コンペティションが人気でしょうか。私のMTBのスポークもチャンピオンでした。チャンピオンが通常のプレーンスポーク、コンペがバテッドスポークです。バテット部が更に長く軽いレボリューションもあります。
値段はレボ以外100円以下。軽いほど高いといった感じです。32Hだとコンペとレボリューションで数十gとそこそこの差です。正直何を基準に選べばいいのかよくわかりませんでした。間とってコンペみたいな適当な選び方しました。径は1.8mmです(真ん中のバテッド部の直径、端は2.0mmなのでニップルは2.0mm用です)。本来は体重や剛性等考えて選ぶべきでしょう。
スポーク長の計算
リムとハブ、組み方の組み合わせによってスポークの必要な長さが変わります。そのためスポーク長の計算が必要です。
計算式を用いて算出するのが本来のやり方ですが、今回はスポーク長計算サイトを利用しました。色々なサイトがあるのですが私はこちらを利用しました。
何やら難しそうですが、ググるとメーカー公式や寸法を出してくださってる個人ブログ様が出てくると思います。本当にありがたいです見習いたいと思います。その数字を各項目に入力していきます。今回はこんな感じになりました。
出てきた長さのスポークを購入します。
(画像の寸法は一切保証ございません)
ちなみにですが今回のやり方は邪道です。一応本来の手順も書いておこおうと思います。
- リムとハブを用意する
- それぞれの寸法を自分で測る
- 計算式を用いて自分でスポーク長を算出する
- スポーク注文
これが本来の手順です。ググって楽してはいけません。測り方の違いで数字にズレが出ることもあります。公式サイトの数字が違うこともあります。また穴数によって寸法が違うこともあります。ただ今回は横着して全て同時注文です。
そんな感じで買うものは決まりました。
- 前後リム TNI AL22W 24Hと32H
- フロントハブ Novatec A291SB
- リアハブ 105 FH-R7000
- スポーク DTスイス コンペティション 2.0*1.8
あとニップル(今回はDTの径2.0mm長さ12mmのアルミ。16mmはロングニップルといって一般的じゃないそうです)、持っていないならリムテープも。
(必要ならスポークプレップも忘れずに。私は忘れました。というか知りませんでした。この辺は組む人によって違う意見があるようなので、グリスでもいいかもしれんです。)
早速注文です。今回はアリエクやPaxサイクル、amazonで注文します。
届きました。