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Escape R3ペダル交換 Nukeproof Horizon Comp購入 続き

記事を書いていたらHorizon CompがCRCで販売終了してました。公式ラインナップからも無事消えてます。Neutron EVOが補修パーツに互換性あるので、形状以外おそらくほぼ同仕様。価格少し上がっちゃったけど、そちらもありかも。公式ではElectron Evoペダル。

Electron Evo Pedal | Nukeproof

 
とりあえずCRCから届きましたHorizon Comp。注文から一週間ぐらい。

 

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外観


とりあえずこれでもかというぐらいエグいピンだらけ。ピンの数は片面10本。中央4本は交換不可っぽいですかね。踏面は全く凹凸のないフラットデザイン

 

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ピンの長さは5mmぐらい。

 

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このピンがソールに食い込むことでがっちり固定されます。踏み外した時は脛やふくらはぎを引っ掻いてきます。フラットペダル最大のデメリットのケガのリスクですね。『Flat pedals injury』で画像検索すると痛々しい画像がたくさん出てくると思います(一応グロ注意です)。割と軽く当たるだけでも怪我しちゃう。

 

XC・DH・エンデューロといったMTBの競技の大半のライダーがビンディングを使用し、競技ではないトレイルですらビンディングの勢いの増してる昨今です。今回のNukeproofのHorizonはサム・ヒルというDH・エンデューロライダーのモデルですが、彼は数少ないフラペを使うプロライダーの一人です。というか彼以外知りません。

 

そんなビンディングに若干押され気味のフラペです。ビンディングの利点が多いのももちろんですが、フラペのピンによる怪我を嫌がるライダーが多いのも理由の一つっぽいです。

 

FR、ストリートのような競技やパフォーマンスではフラペが使用されます。競技の性質上足が外れないと困るからです。


The Winning Runs From Innsbruck | Crankworx Slopestyle 2019

 

そんなピンのおかげでガッチリ固定されそうなフラペですが、通販サイトmerlincyclesのブログでこんなことが書かれてました。

 

In fact a cheap pair of flat sole skate shoes and a cheap pair of flat pedals will work better than fancy hiking shoes and expensive flat pedals.

 

引用元:https://www.merlincycles.com/blog/buyers-guide-to-mtb-flat-pedals/

 

ちゃんとした靴履かないといかんよと。その通りだと思います。FIVE TENのようなMTB用スニーカーではなくても、出来ればスケートボード用のシューズのようなフラットソールを選びたいところです。足に合う靴というのが大前提ではありますが。

 

Escapr R3標準ペダルと比較

 

一応比較してみます。踏面は広く、Escape R3標準ペダルと比べて1.5倍ほどあります。大体縦横10cmぐらいの大きさです。CrankbrothersのStampだとSサイズ相当。

 

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重量は片側161グラム。上位のアルミボディチタンシャフトモデルは180グラム程度なのでそれより軽いです。元々ついていたペダルは166グラムなのでほとんど変わりません。今回は軽量化は考えていないので気にしない。

 

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気になった厚さですが、前側の縁で19mm近く。うーんこれは…割と厚い。見た目でなんとなく予想はしていましたが。大体メジャーなモデルの平均よりちょい上。Stampなどの薄いペダルだと13mmから16mmぐらい(グレードで異なる)。

 

薄ければいいというわけではありませんが、今回は薄いのを使ってみたかったのもあるので少し残念です。ちなみにEscapeのケージペダルは18mm無いぐらい。厚くなっちゃいました。

 

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より薄いペダルを求める方は、Stampやその他の薄型モデルを選ぶのをおすすめします。

 

回転性能ですが、やはり良くありません。勢い付けて回しても半回転で止まります。MKSのようなシャーーーと回るのは期待できません。なんなら付いていたペダルより回りません。

 

内側にはホコリや水の侵入防止にゴムのシールが付いています。ゴムなので屋外保管だとすぐに駄目になりそうな気がします。常識的なMTBの使い方なら問題ないのかもしれません。

 

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ゴムシール

 

かなり柔らかいので少しめくってみました。どうもこの先はシールされてなさそうなので、これが駄目になったら少しやばそうな気がします。

http://nukeproof.com/wp-content/themes/nukeproof/pdf/Pedal-Exploded-Diagram.pdf

もちろんスペアパーツとして売ってはいます。 

 

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ペダル交換

 

とりあえず交換してみましょう。

 

ペダルには左右の表記があると思います。今回のペダルは左右で形が違い、前側の踏面が広い形状です。物によっては左右で全く同じ形です。

 

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シャフト部に左右表記

 

作業前に取り外すペダルのネジ部にオイルをさしておきました。今回もAZのKM-001極圧浸透オイルです。

 

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AZのKM-001

 

ペダルと一緒に買ったペダルレンチも用意します。

 

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LifeLine X-Tools Pro ペダルレンチ

 

では取り外しです。やり方はもう散々色々なサイトで書かれていますがドライブ側が正ネジ、これだけ覚えておきましょう。逆側は逆ネジです。

 

ペダルレンチの位置が中途半端ですが仕方ありません。六角レンチだとこの辺にもう少し融通がききます。あとはレンチで逆時計回り。クランクと供回りしやすいので、上から覆いかぶさる体勢で下向きに力をかけるとやりやすいと思います。自分のやりやすい位置を探してみてください。

 

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よいしょっと回すとコクンとあっさり緩みました。ガチガチに固着しているかと思っていましたが軽く外れました。オイルを差して一晩置いたのと、柄の長いペダルレンチのおかげでトルクがかけやすかったからかもしれません。

 

反対側も同じように。

 

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無事両方とも外れました。ついでにパーツクリーナーで洗浄しときました。

 

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今度は取り付けです。

 

安ペダルだとペダルレンチしか使えませんが、最近のスポーツ自転車用ペダルだと大抵シャフトに六角レンチ用の穴が付いています。今回のサイズは8mmでした。ペダルによっては6mmなどまちまちです。

 

ペダルレンチでも問題ありません、六角のが少しやりやすいかな程度。もし六角を使うなら、トルクのかけやすい多少ごつめのものを使いましょう。

 

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6角レンチ用の穴とBBB 8mm6角レンチ

 

とりあえずネジ部にグリスを付けておきます。AZウレアグリスです。写真は雑に乗せただけですが、後でもう少し全体に塗り拡げています。

 

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AZウレアグリス


あとは取り外しと逆工程で取り付け完了。トルクの向きの関係上取り付けのほうが簡単です。

 

少し走ってみた感想 

 

とりあえず2週間程度走ってみました。

 

ピンが食いつくとはいえビンディングのように靴に張り付いてくるわけではありません。整地された道路を走っているうちはそこまで恩恵はないと思います。前のペダルに比べてペダリング効率が上がったとかそういうのは無いです。

 

以前のペダルではどちらかというとつま先寄り、よくいわれる拇指球がシャフトに来るあたりで回していました。今回のペダルではもう少しシャフトを足の中心に近づけています。靴のサイズは28cm前後ですが、ペダルの前縁に少し指がかかるぐらい。私の場合はこのぐらいのが回しやすく、しっくりきました。特に正解は無さそうなので今でも探り探り調整しています。

 

踏面の広さのせいで物凄く安定します。ガッタガタの道や段差を走ってもしっかり足に食いついています。このへんはやはりそれ用なのだなと納得。

 

私は結構ペダルの上で足をグリグリしながら位置を微調整します。食いつきが良くなったおかげでここは少しやりづらくなりました。これは仕方ありません。おそらくソールにダメージが蓄積されていくことでしょう。 

 

そして今回の主目的はペダリング時のゴリ付きを取ることでした。これが残念ながら完全には取れていません。というかちょっと見当違いなところに問題がある気がしてきました。しかし前のペダルが痛んでいたのも間違いなく、回転はだいぶスムーズになりました。

 

見た目もちょいストリート感ある見た目になりました。ペダルが大きすぎて少し浮いていますが。クランクが貧相に見えます。

 

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思ったより分厚かったり回転が渋かったり、下調べの足りない自分のせいですが、多少残念な部分はありました。ただ乗り味の変化自体を楽しめたので良しとします。自己満足大事。雨ざらし運用でどのぐらい持つのか楽しみです。

 

とにかく少しでもペダリングを楽にしたいならビンディング、少しでも薄いのが欲しいなら定番のCrankbrothersのStampをおすすめいたします。絶対失敗したくないならMKSを買うのが一番だと思います。入手性と安さが圧倒的。街乗りは何使っても問題ないので好きなもの使いましょう。

 

乗車時もですが、整備時でもくれぐれもケガにだけは十分気をつけましょう。