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シマノハブ玉あたり調整

ちょっとした作業の続きです。今回はリアハブの玉当たり調整です。

 

FH-R7000玉あたり調整

 

以前の記事で書きましたが、出荷状態のままだと回転が渋いです。 R7000ハブはカップアンドコーンなので玉押しの調整が出来ます。グリスの様子を確認しつつ調整しようと思います。

 

取り敢えず作業前に動画で流れを確認します。今回はGCNの動画です。

 


How To Service Shimano Ball Bearing Hubs - Service A Shimano Hub

 

調整にはハブコーンレンチという薄型のレンチが必要です。 ペダルレンチに似ていますが、ペダルより低いトルクでの使い方を想定されたものです。いつ買ったのか全く覚えていません、いつの間にか工具箱の中にありました。ホーザンのものですね。

 

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Escape R3の標準ホイールではこれとモンキーレンチを使って調整していました。

 

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調整前に一度ハブを開けて中身のベアリングとグリスのチェックをします。R7000ハブはモンキーレンチの代わりに六角レンチ(5mm)を使います。外側のロックリングから緩めるのですが、結構なトルクで締まってました。正ネジです。

 

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 ロックリングが外れました。

 

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玉押しも外します。こちらは簡単に外れます。

 

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中の様子はグリスが少ないということもなく、綺麗な新品デュラグリスが見えます。

 

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取り敢えずシャフトも引き抜き、ベアリング玉も取り出します。シャフトをそのまま引っこ抜くとポロポロ落ちてくることがあります。抜ききらずに反フリー側から玉を取り始めるのがおすすめです。またフリー側逆側でベアリングのサイズが違うことがあるのに注意です。今回は同じ大きさでした。数は片側9個。

 

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トレイやネット、ピンセット等も用意しておくと作業が捗ります。全てダイソーで揃えました。取り出したものはディグリーザーで洗浄します。作業にはウェスやワイプオールよりも安いキッチンペーパーがおすすめ。

 

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綺麗になりました。

 

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ハブも綺麗にします。新品なのでピカピカです。ここからある程度使い込むと更にピカピカになります。

 

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フリーの分解は非推奨

 

少し脱線しますが、現在シマノはフリーの分解清掃を推奨していません。 以前はTL-FH20やTL-FW03という分解工具がありましたが、現在は販売していないようです。基本的にメンテナンスフリーということになります。

 

一応互換品としてGenier B106018などが出ています。アリエクで売っていました。

 

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分解は推奨されていませんが、フリー自体の取り外しは可能です。シャフトを抜いた後中をのぞくと溝がついているのが見えます。

 

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ここは10mm六角レンチで回すことができ、フリー自体をまるごと外せます。10mmの六角レンチはかなり太く、自転車整備だとおそらくここ以外使うことはないと思います。フリーはメンテナンスをせず、寿命が来たらまるごと交換ということでしょう。

 

グリス充填

 

話を戻します。

 

綺麗にしたハブにグリスを入れます。使ったグリスはAZのウレアグリス、ホームセンターで売っていたものです。量が多すぎて全然減りません。グリスの良し悪しはよくわからないので手に入りやすいものを選びます。

 

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AZ ウレアグリス 400g

 

そのままだと使いづらいのでダイソーの化粧用スポイトに移します。ダイソーの化粧品売場は女学生だらけで、おっさんには近寄りがたかったので店員さんに探してもらいました。化粧品売場をうろつく不審なおっさんはきっと自転車乗りです。

 

ちなみに先端が短いので今回はあまり使い勝手がよろしくありませんでした。そのうちグリスガンも買おうと思います。

 

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グリスを入れました、量は適当です。

 

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気持ち多めにグリスを入れておくと玉を入れた際落ちにくくなります。玉が埋まるぐらいでいいでしょう。

 

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シャフトにグリスを塗り、元の状態に戻していきます。玉押しとロックナットも仮締めをします。このへんの作業は手にグリスが付きやすく、写真が撮りづらいです。

 

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最後に玉押し調整です。やり方はこちらのサイトを参考にさせていただきました。

買い物自転車のフロントハブ整備 【TAKAよろず研究所】

 

調整具合は『ゴリ』や『ガタ』といった表現をされます。締めすぎるとゴリつき、緩いとガタつきます。この辺は感覚です。

 

調整前に一度強めに締めたり緩めたりして、ゴリとガタを手で感じてみるのがいいと思います。基本的にガタはアウトです。玉受けの破損、虫食いのもとです。素人的にはゴリ気味のが安全です。

 

丁度いいところを見つけながらロックナットと一緒に締めていきます。この辺が少し難しいです。丁度いいところを見つけて固定しようとするとずれたりします。気長にやって適当なところで妥協しましょう。

 

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最後にもう一度ホイールを回してみて問題なければ完成です。 

 

ついでにスプロケット装着 

 

スプロケットはそのまま移植しようと思ったのですが、せっかくですので新品に交換します。

 

Escape R3のスプロケットは11-32Tのワイド仕様。ロー側が無駄に軽いギア、間隔飛びすぎと真っ先に交換されてしまうパーツの一つです。私は普段フロントミドルの38Tだけで走っていますが、実際32Tはほとんど使っていません。

 

しかし今回は同じギア比のスプロケを買いました。シマノのALIVIOブランドの8速スプロケットです。 Clarisブランドのもあるようですがこの辺の型番はよくわかりません。取り敢えずAmazonで安いのを買います。

 

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シマノ CS-HG51-8

 

なぜまた32Tなのかですが、ちょっと先々の予定で32Tも使うかも…というのと、チェーン切ったりリアディレイラー調整するの面倒とかそういうのです。おそらく後者が理由です。それでもホイールの交換に伴って多少ディレイラーの調整は必要になると思います。

 

今回のハブは11速用なので8速スプロケを付けるにはスペーサーが必要です。スペーサーはホイールに付属してきます。今回はハブに付いていました。

 

1.85mmスペーサーです。注意書きも同梱されていました。「11速ホイールや11速ハブに『10速』スプロケットを付けるときに使ってください」と書いてあります。毎度おなじみ嫌がらせ混乱の元『10速』の表記がありますが、8速も9速にも使えます。『旧10速』にも『新10速』にも使います。

 

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とりあえずハブに付けます。向きは決まっていますが、そもそも反対向きでは入らないようになっています。

 

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そのままスプロケも付けて。

 

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ロックリングを取り敢えず手で締めておきます。ロックリングはスプロケットに付属してきます。ホイールに付属したりスプロケに付属したり、スモールパーツはややこしいですね。

 

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ロックリングを回すには工具が必要です。私はシマノのロックリング回しとモンキーレンチを使います。

 

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シマノ TL-LR15

 

ロックリングに差し込んで。

 

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モンキーレンチで締めます。時計回りです。40ニュートンメートルとかトルク指定されてた気がしますが、手ルクレンチで締め付けます。ゴリゴリした感触に不安になると思いますが、ロックリングの内側に滑り止めの溝が付いてるせいで問題ありません。その後「カンッカンッ」となる辺りで止めます。

 

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完成。スプロケが付いただけでめちゃくちゃ重くなった気がします。倍ぐらいに感じる。あとスプロケに多少ガタつきがあるような?互換性に問題は無いはずなのですが、こんなものだったかな。 

 

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スプロケの重さはロックリング込みで約300gでした。

 

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ちなみにデュラは一番重くて200gだそうです。11枚なのに。

重い分頑丈ということで。